今年の4月から金融庁の「保険会社向けの総合的な監督指針」により、お客様が保険に加入される際に「意向確認書」が交付されることになりました。金融庁は、その目的について「保険会社等において、加入しようとしている保険商品が顧客のニーズに合致した内容であることを顧客が確認する機会を確保し、顧客が保険商品を適切に選択、購入することを可能とするため」としています。
具体的には、たとえばお客様が「医療保険」に加入される場合は、「保険加入にあたってのお客様のご意向」という欄で、”病気・ケガのときの保障”に○をつけることになります。そのことで、「医療保険」が、死亡時の保障や、教育資金の準備には役に立たないことも明らかになるというわけです。保険の契約に関して、「思っていた内容と違う!」といった苦情が、お客様から寄せられるような事態を防止するには、良い制度だと思います。
しかし、契約内容を確認するための書類としては、既に「約款」「契約概要」「注意喚起情報」などが交付されています。したがって、これらは役に立たなかったということか?だとしたら、形式的な手続きが行われているだけではないか?「意向確認書」も同じようなことにならないのか?という疑問は残ります。
結局、どんな確認書類を追加することより、売る側の都合でお客様を誘導しないことに尽きるのではないか?と感じます。が、それが一番、信じられない、ということなのかもしれません。保険業に携わる者として、お客様が営業の現場でおっしゃる「『確認書』って保険会社が、『おかしな契約はすすめません。保険金の支払いも漏れなく行います。』って、サインと印鑑をくれるものじゃないんですか?」という言葉を重く受けとめたいと思います。


